OneDriveによる意図しないファイル移動の回復

Windowsのアップデートで、「OneDriveによるバックアップ」を勧められることがある。

起動後、通常のWindows画面が表示される前に現れるこのような画面。

OneDriveでファイルをバックアップする

これだけ読むと、「クラウドに自動でバックアップしてくれるのか」と「OK」を押してしまいそうになるが、非常に重要な説明が欠落している。

ここでOKを押すと、実際に行われるのは以下。

  1. OneDriveが有効になり、OneDriveフォルダーの中がクラウドに同期されるようになる。
  2. 既存のデスクトップ、ドキュメント、ピクチャのなかにあるファイルがすべて、OneDriveフォルダーの中に移動される。
  3. Windowsと一部のアプリケーションのみ、既定の保存場所がOneDrive以下のフォルダーに変更される.

そのため、「ファイルが見つからない」、「(ドキュメント以下に設定や、既定フォルダーを持つ)アプリケーションが正常動作しない」という事態が、発生してしまう。

たとえクラウドファイルストレージとしてOneDriveを使っていたとしても、上記のような処理をされたくなければ、「OneDriveでファイルをバックアップする」の画面では「このPCにのみファイルを保存する」を選ぶこと。

[OK]を押してしまった場合の回復方法は以下。

  1. バックアップの停止

まずは、バックアップを停止する。
実際には、バックアップを停止では無く、単にデフォルトの保存先を元に戻すだけ。

タスクトレイの中のOneDriveを右クリックし[設定]を表示。
[バックアップ]タブの中の[バックアップを管理]をクリック。

[フォルダーのバックアップを管理]ダイアログボックスで、デスクトップ、ドキュメント、写真のすべてについて、「バックアップを停止」

  1. ファイルを元の場所に戻す。

OneDriveの中に移動されてしまったファイルを元の場所に戻す。

OneDriveはエクスプローラの一番上に「OneDrive – Personal」として表示されているので、この中に移動されてしまったファイルを、それぞれ元のフォルダーに戻していく。

デスクトップの中身は、C:\ユーザー{ユーザー名}\デスクトップに戻す(移動する)。
ドキュメントの中身は、C:\ユーザー{ユーザー名}\ドキュメントに戻す(移動する)。

ピクチャの中身も、C:\ユーザー{ユーザー名}\ピクチャに戻すのだが、特殊なフォルダーが2つあるのでそれは別途作業する。

1つめの特殊なフォルダーはスクリーンショット。スクリーンショットは丸ごと戻すのではなく、その中にある各ファイルをC:\ユーザー{ユーザー名}\ピクチャ\スクリーンショットの下に戻す。

2つめの特殊なフォルダーはカメラロール。このフォルダーはスマホなどにOneDriveアプリをインストールして、OneDriveに自動アップロードする場所なので、OneDriveの中に置いたままで良いことがほとんどのはず。

上記2つ以外については、C:\ユーザー{ユーザー名}\ピクチャに戻して(移動)しまう。

なお、上記のフォルダー名のうち下記はエクスプローラー上の表示で、本当のフォルダー名はアルファベットのものとなっている。

  • ユーザー:Users
  • デスクトップ:Desktop
  • ドキュメント:Documents
  • カメラロール: Camera Roll(ただしOneDriveの中のものは、「カメラロール」そのもの)
  • スクリーンショット: Screenshots(ただしOneDriveの中のものは、「スクリーンショット」そのもの)

ファイルを戻したら、本来のフォルダーにあるそれぞれの「ファイルの場所」というショートカットを削除する。
これで、復旧完了。

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