Windows 11でインストール完了後にするべき設定

Windows 11においてインストール完了後にやっておきたい設定を、orionにおいてWindows 11アップグレード後に行った作業などをもとにまとめた。
ただし、Windows 10からのアップデートなので、Windows 10のうちに行っておいた設定も含む。

マシン名などの設定

設定を開き、システム > バージョン情報の中の「ドメインまたはワークグループ」を選び、名前、ワークグループ名、説明などを設定する。
マシン名だけならば、「このPCの名前を変更」でもよい。

エクスプローラーのオプション

エクスプローラーのオプションから、[フォルダーオプション]を開き、[表示]タブ内の[詳細設定]で以下の設定を行なう。
以下の項目をチェックする。

  • ライブラリの表示
  • 隠しファイル、隠しフォルダー、および隠しドライブを表示する
  • ログオン時に以前のフォルダーウィンドウを表示する
  • 項目間のスペースを減らす
    共有ウィザードを使用する(推奨): 常に詳細設定を行いたいため。

以下の項目のチェックは外す。

  • チェックボックスを使用して項目を選択する
  • 空のドライブは表示しない
  • 登録されている拡張子は表示しない

自動ログインの設定

外に持ち歩くマシンなので行わない。

IMEの設定

設定を開き、「時刻と言語 > 言語と地域 > Microsoft IME > 全般」
で、「文字の種類と文字セット」の「変換候補の一覧に含める文字の種類…」で「ローマ字」をチェック。

「時刻と言語 > 言語と地域 > (日本語) > オプション > Microsoft IME > キーとタッチのカスタマイズ」の、「キーの割り当て」で、
「各キー/キーの組み合わせに好みの機能を割り当てます」を「On」にして、以下の設定を行う。

  • 無変換キー:IME-オフ
  • 変換キー:IME-オン
  • Shift + Space: 別幅スペース

ネットワーク共有の設定

エクスプローラーでネットワークへのアクセスを試みると、ネットワーク探索とファイル共有の有効化を提案されるので、「いいえ、接続しているネットワークをプライベートネットワークにします」を選ぶ。

必須アプリケーションのインストール

  • Change Key: キーマップ変換
  • Dropbox: クラウド型ファイル共有
  • Firefox: Webブラウザー
  • KeePass: パスワードマネージャー
  • 秀丸エディタ 64bit版: エディター
  • Tablacus Explorer: ファイラー
  • Emacs: エディター(WSLのものをインストールする場合は不要)
  • Git for Windows: リビジョン管理システム

OneDriveによる意図しないファイル移動の回復

Windowsのアップデートで、「OneDriveによるバックアップ」を勧められることがある。

起動後、通常のWindows画面が表示される前に現れるこのような画面。

OneDriveでファイルをバックアップする

これだけ読むと、「クラウドに自動でバックアップしてくれるのか」と「OK」を押してしまいそうになるが、非常に重要な説明が欠落している。

ここでOKを押すと、実際に行われるのは以下。

  1. OneDriveが有効になり、OneDriveフォルダーの中がクラウドに同期されるようになる。
  2. 既存のデスクトップ、ドキュメント、ピクチャのなかにあるファイルがすべて、OneDriveフォルダーの中に移動される。
  3. Windowsと一部のアプリケーションのみ、既定の保存場所がOneDrive以下のフォルダーに変更される.

そのため、「ファイルが見つからない」、「(ドキュメント以下に設定や、既定フォルダーを持つ)アプリケーションが正常動作しない」という事態が、発生してしまう。

たとえクラウドファイルストレージとしてOneDriveを使っていたとしても、上記のような処理をされたくなければ、「OneDriveでファイルをバックアップする」の画面では「このPCにのみファイルを保存する」を選ぶこと。

[OK]を押してしまった場合の回復方法は以下。

  1. バックアップの停止

まずは、バックアップを停止する。
実際には、バックアップを停止では無く、単にデフォルトの保存先を元に戻すだけ。

タスクトレイの中のOneDriveを右クリックし[設定]を表示。
[バックアップ]タブの中の[バックアップを管理]をクリック。

[フォルダーのバックアップを管理]ダイアログボックスで、デスクトップ、ドキュメント、写真のすべてについて、「バックアップを停止」

  1. ファイルを元の場所に戻す。

OneDriveの中に移動されてしまったファイルを元の場所に戻す。

OneDriveはエクスプローラの一番上に「OneDrive – Personal」として表示されているので、この中に移動されてしまったファイルを、それぞれ元のフォルダーに戻していく。

デスクトップの中身は、C:\ユーザー{ユーザー名}\デスクトップに戻す(移動する)。
ドキュメントの中身は、C:\ユーザー{ユーザー名}\ドキュメントに戻す(移動する)。

ピクチャの中身も、C:\ユーザー{ユーザー名}\ピクチャに戻すのだが、特殊なフォルダーが2つあるのでそれは別途作業する。

1つめの特殊なフォルダーはスクリーンショット。スクリーンショットは丸ごと戻すのではなく、その中にある各ファイルをC:\ユーザー{ユーザー名}\ピクチャ\スクリーンショットの下に戻す。

2つめの特殊なフォルダーはカメラロール。このフォルダーはスマホなどにOneDriveアプリをインストールして、OneDriveに自動アップロードする場所なので、OneDriveの中に置いたままで良いことがほとんどのはず。

上記2つ以外については、C:\ユーザー{ユーザー名}\ピクチャに戻して(移動)しまう。

なお、上記のフォルダー名のうち下記はエクスプローラー上の表示で、本当のフォルダー名はアルファベットのものとなっている。

  • ユーザー:Users
  • デスクトップ:Desktop
  • ドキュメント:Documents
  • カメラロール: Camera Roll(ただしOneDriveの中のものは、「カメラロール」そのもの)
  • スクリーンショット: Screenshots(ただしOneDriveの中のものは、「スクリーンショット」そのもの)

ファイルを戻したら、本来のフォルダーにあるそれぞれの「ファイルの場所」というショートカットを削除する。
これで、復旧完了。

Windows Defender UIの初期化

Windows Defenderの動作を確認するために、[設定]-[プライバシーとセキュリティ]-[Windows セキュリティ]を開いて、[Windows セキュリティを開く]や[ウイルスと脅威]をクリックしたところ、反応がない。

正確には[このwindowsdefenderリンクを開くには新しいアプリが必要です]と言うダイアログが出るだけで開くことができない。
そして、このダイアログで[Microsoft Storeでアプリを探す]を選んで[OK]をクリックしてみたが、なにも見つからない。

Web検索してみたところ、すぐに対応策が見つかった。

Get-AppxPackage Microsoft.SecHealthUI -AllUsers | Reset-AppxPackage <https://answers.microsoft.com/en-us/insider/forum/all/windows-security-will-not-open-in-windows-11-beta/3f851ca4-0198-4703-897e-56ce0616584b?tab=AllReplies#tabs>

日付を見ると、もう半年も前にベータビルドでのものだ…

管理者権限で以下のコマンドで実行する。

Get-AppxPackage Microsoft.SecHealthUI -AllUsers | Reset-AppxPackage

要は、Microsoft.SecHealthUIというパッケージを、すべて初期化するというもの。

このコマンドを実行すると、再起動もなく、即、[Windowsセキュリティ]関連のボタンが動作するようになった。

念の為、確認したところ2月14日にフルスキャンした記録も残っているので、本当にUIモジュールのみが無効になっていただけのよう。

Windows 11 手動アップグレード

Windows Updateでの配信を待って、Windows 11にアップグレードしようとしていたが、まったく配信される気配がない。

そこで、インストールアシスタントを使ってアップグレードすることにした。

以下のページのWindows 11インストールアシスタント」欄の[今すぐダウンロード]ボタンをクリックする

Windows 11をダウンロードする <https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11>

Windows11InstallationAssistant.exeがダウンロードされるので、これを実行する。

「Windows 11インストールアシスタント」ウィザードが起動するので、最初のライセンス条項の合意画面で[同意してインストール]ボタンをクリックする。

ダウンロードに2時間以上、インストールに1.5時間強かかって、インストール完了のメッセージ。

再起動すると、「デバイスのセットアップを完了しましょう」という画面が表示されるので「続行」をクリック。

  • 「Microsoftアカウントを追加しましょう」では、メインで使っているMicrosoftアカウントのメールアドレスとパスワードを入力。
  • 「PCからAndroidスマートフォンを使用する」では、「結構です」。
  • 「OneDriveを使用してファイルをバックアップ」は「このPCにのみファイルを保存する」。
  • 「Microsoft 365の使用開始から1年間は50%の割引が適用されます」は「購入しない」。


ほぼ不要な質問にいくつも答えた後、やっと「準備が完了しました!」となるので、「閉じる」。

すると、更新プログラムの通知が来ていたので、再起動。

これで、アップグレードは完了したようだ。

Windows 11アップグレード の準備

Windows 10で使うつもりはないので、即Windows 11にしたい。

動作しているという情報もあるので、手動でアップグレードするという手もあるが、
アップグレードの過程を見たいのとトラブル防止のため、念の為配信されるのを待つことにした。

最初の状態は、「設定」-「更新とセキュリティ」-「Windows Update」-「Windows 11の準備をする」-「ハードウェア要件を確認する」をクリックすると、Edgeが立ち上がり「現在対応中です」と表示。

2日ほど待っても状況が変わらないので、上記「ハードウェア要件を確認する」で表示されるページの「仕様を参照してください」のさらに下にある「PC正常姓チェックアプリのダウンロード」で、「Windows PC正常姓チェック セットアップ」(WindowsPCHealthCheckSetup.msi)をダウンロードしセットアップし実行。

「Windows 11のご紹介」-「今すぐチェック」を行なう。

「このPCはWindown 11の要件をみたしています」の表示が出て、「デバイスの仕様」をクリック。

表示されたページの中の「このPCはWindows 11を実行できます」-「無料アップグレードを今すぐチェック」をクリックするが、「設定」-「Windows Update」が表示されるだけで、Windows 11をダウンロードしてインストールの表示にならない。

一晩おいて、電源を投入して1時間。Windows Updateでの表示が「このPCでWindows 11を実行できます」に変わっていたが、まだ更新の準備は出来ていないらしく、「Windows 11へのアップグレードの準備が出来ました」-「ダウンロードしてインストール」ボタンは出てこない。

さらに6時間ほど起動状態で放置を繰り返すこと数日、やはり「ダウンロードしてインストール」ボタンは表示されず。

Achieve better patch compliance with Update Connectivity data – Windows IT Pro Blog <https://techcommunity.microsoft.com/t5/windows-it-pro-blog/achieve-better-patch-compliance-with-update-connectivity-data/ba-p/3073356>

これの条件は満たしたと思ったのだが…

mouse E10 開封後の初期設定

Windows 10プリインストールマシンの初回電源投入時の作業工程記録として、(ほぼ)すべての作業を記載。

Q: お住いの地域はこちらでよろしいですか?
A: 日本
Q: キーボードレイアウトはこちらでよろしいですか?
A: Microsoft IME
Q: 2つ目のキーボードレイアウトを追加しますか?
A: スキップ
Q: ネットワークに接続しましょう
ここで既存のWi-Fiネットワークが表示されるが、接続してしまうとMicrosoftアカウントでユーザーアカウントを作ることになるので、接続せずに、
A: インターネットに接続していません
Q: インターネットに接続すると、さらにいろいろな発見があります
A: 制限された設定で続行する
Q: Windows 10 使用許諾契約
A: 同意
Q: このPCを使うのはだれですか?
A: (ユーザー名)
ここで入力したものがアカウント名となるが、日本語の名前を入力してしまうとユーザーフォルダーも日本語で作成されてしまい、いろいろと面倒なので、アルファベットで入力する。
Q: 確実に覚えやすいパスワードを作成します
ここでパスワードを入力してしまうと、「パスワードの確認」に対して入力をした後、「このアカウントのセキュリティの質問を作成します」と、俗に言う秘密の質問の入力を3つ行わなければならない。秘密の質問の設定は決してセキュリティを高めるものではないので、それを回避するために、ここではパスワードは設定しない(インストール完了後、すぐにパスワードを設定する)。
A: 次へ
Q: デバイスのプライバシー設定の選択
これを「プライバシーを渡したくない」としてすべて「いいえ」で答えることを勧める輩がいるが(日経BPなど…)、彼らはスマホもGoogleも使わずすべての情報を隠したまま行動しているのだろうか…
A: (変更せずに)同意
Q: Cortanaによる作業の支援を許可する
A: 今は実行しない
Q: セキュリティ対策を開始しましょう
プリインストールサれているマカフィーリブセーフ(60日体験版)の設定だが、使わないので、
A: スキップ

「これには数分かかることがあります」と表示され、内部設定が始まる。
デスクトップ画面が表示されるまで2分程度。

Q: (デスクトップ画面に表示された)Microsoft EdgeでWebを閲覧
A: 後で行なう

これで、設定の第一段階は終わり。

先程、設定しなかったパスワードを設定する。
「設定」-「アカウント」-「サインイン オプション」-「パスワード」で「追加」でパスワードを設定する。

「設定」-「ネットワークとインターネット」-「状態」-「利用できるネットワークの表示」で、電波のあるWi-Fiネットワークを表示し、SSIDを選んで、パスワード入力し接続。

この時点で、ディスクの空きは28.7GB/56.4GB。
用途を考えれば十分な空きだろう。最悪は常時microSDカードを入れておくという手もある。

そして、「設定」-「更新とセキュリティ」-「Windows Update」-「更新プログラムのチェック」を行い、Windows 10を最新の状態にする。

その結果、「Windows 11の準備をする」という表示が出るようになった。

なお、この時点ではWindows Defenderはまだ動作していないので、実際に使いはじめる前には設定が必須になる。が、ここでバックアップを行った。

スタートメニューから「回復ドライブ」と入力し、「回復ドライブの作成」を行なう。

E10はUSB Type-Aのコネクタを持っていないので、USBドライブに回復ドライブを作成するためには、Type-A(メス)とType-CもしくはMicro-B(オス)の変換が必要になるのがちょっと面倒。
今後も、このPCではUSBメモリを使うときには必要になるので変換ケーブルを購入した。

結局、2.5時間程度(USBメモリが2.0なのでちょっと時間がかかったのか)で回復ドライブの作成は完了。16GBのUSBメモリは、空き容量5.26GBとなった。

ちょっと遅れてしまったが、「設定」-「システム」-「詳細情報」-「このPCの名前を変更」でPCの名前をorionに変更した。
これは、バックアップをとる前にやっておくべきだったかもしれない。

これで、Windows 10の本当の初期設定は完了。Windows 11へのアップグレードの準備は整った。

Spec: orion

  • Product name: マウスコンピューター E10
  • CPU: Intel Celeron N4000
  • グラフィックス: Intel UHD Graphics 600
  • メモリ容量: 4GB (onboard)
  • フラッシュメモリ: 64GB eMMC
  • パネル 10.1inch グレア (LEDバックライト、解像度1280×800ピクセル)、10点マルチタッチ対応、静電容量方式、硬度6H、MPP準拠ペン対応
  • Wi-Fi: IEEE 802.11ac/a/b/g/n (最大433Mbps対応) + Bluetooth 5
  • WEB Cam: In 200万画素 (スライドシャッター付き)/ Out 200万画素
  • OS: Windows 10 Pro 64bit
  • Office software: KINGSOFT WPS Office 2 Standard ダウンロード版 (ワープロ/表計算/プレゼンテーション/PDF閲覧) 未インストール
  • 動作時間(標準バッテリー使用時最大): 約12.0時間
  • 本体重量: 【本体】 約980g 【キーボードカバー含む】 約1.28kg 【キーボード】約 300g
  • 保証期間: 1年間無償保証・24時間×365日電話サポート

購入: タブレットPC マウスコンピューター mouse E10

Windows 11のテストマシンとして、マウスコンピューターのmouse E10を購入。

mouse E10│BTOタブレットの通販ショップ マウスコンピューター【公式】

文教市場向けの2万円という極めて安価な持ち歩き可能なPC。
キーボード付きのタブレットというか、キーボード分離型のノートというべきか。

インストールされているOSはWindows 10だが、WebメディアでもいくつかWindows 11をインストールしたというレビューが掲載されていて、購入に踏み切った。

CPUはGemini LakeのCeleron N4000とかなり貧弱。メモリも4GB、ストレージは64GB eMMCとかなり厳しいが、それ以外の部分はそこそこ充実している。
防塵・防滴、耐衝撃性や10点マルチタッチのディスプレイ、ペン付き、Windows 10 Pro。
インターフェースも、micro HDMI×1、USB 3.0(Type-C)×1、USB 2.0(micro-B)×1、ヘッドホン/ヘッドセット(CTIA準拠 ミニジャック)×1、microSDカードリーダー×1とかなり充実。USB Type-Aがないのが残念。
Wi-FiはIEEE 802.11ac対応で、最大通信速度433Mbps。Bluetooth 5も搭載。

Windows 11のテスト以外では、ちょっとしたWebブラウジングとメールチェック、そして文字打ちという用途であれば、十分なスペックだろう。

Webで注文して5日後に届いた。

内容物は、本体とキーボード兼用のカバー、スタイラス、電源ケーブル。B5、6ページ分の説明書き、とWPS Office2のライセンスカードのみ。
まあ、必要にして十分とも言える。読まれもしない注意書きに数10ページも無駄な紙を使うことはない。

当然ながら筐体に高級感はないが、文教ターゲットだけに丁寧ではない扱いをされることは考えられているようだ。

まずはプリインストールのWindows 10を初期設定、回復ドライブの作成を行い、すぐにWindows 11にアップグレードする予定。

スペックは以下。
Spec: orion